阿部進之介 映画『かぞく』初日舞台挨拶
阿部進之介が出演する映画『かぞく』の初日舞台挨拶が11月3日(金・祝)に行われ、澤寛監督、鈴木大造プロデューサーらとともに阿部が登壇した。
本作は17歳で漫画家デビューし、「未成年」「編集王」「雲出づるところ」などで知られ、2012年に急逝した漫画家・土田世紀による同名漫画が原作。映画「十三人の刺客」や、「るろうに剣心」シリーズ、TVCM「au 三太郎」シリーズの衣裳デザイン、キャラクターデザインを担当した澤田石和寛氏が、澤寛(Kan Sawa)名義で監督・脚本を担当し、4人の男の4つの家族が複雑に絡み合い、喪失から再生へと向かう様が静かに描かれる。阿部は本作で4人の男のうちのひとり・ユウイチを演じる。
本編上映後に行われた舞台挨拶にて、阿部は「皆さんこんばんは。本日はご来場ありがとうございます。いま観終わったばかりで、このまま余韻に浸っていただきたい気持ちもありますが、少しの間お付き合いいただければと思います。よろしくお願いいたします。」とあいさつ。続けて「(僕が知っている澤監督は、)映画監督ではなかったので、映画撮るんだと思ったのと同時に、脚本を読む前から面白そうだと思いました。脚本を読むと、脚本も素晴らしかったので、これはぜひ参加したいと思いました。」と今作への出演オファーがあった際のことを回顧。また自身が演じたユウイチという役について「自分が主体となって能動的にアプローチしていくというような役どころではなかったので、まず感じることが大事だと思って演じていました。」と話し、「セリフが本当に少なく、自然と食い入るように没入していく映画だったのではないかと思います。それでいて突き放しているわけでもなく、自然とお客さんがそこにある情報を拾っていきたくなるような映画。お客さんが能動的に映画に接して、お客さんも参加するような映画になっているんじゃないかなと感じました。表現する人、作る人も不安になるものなので、いろいろなことを『伝えよう』とするあまり表現過多になることもある。僕は本作を観て、『いらないものを削いでいったら、こうなるよな』と思いました」と完成された作品を観たうえでの感想を語っていた。
最後に「この映画が少しでも、皆さんの人生の一部になっていただけたらうれしいなと思います。どこかで思い出していただいて、自分の人生との結びつきが少しでもあったらうれしい。僕も大切にしたい映画になりました。本日はご来場ありがとうございました」と観客にメッセージを送って舞台挨拶は終了した。
映画『かぞく』は11月3日(金・祝)よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷にて上映中。
ぜひ劇場でご覧ください。