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西山潤

【西山潤インタビュー】ドラマ『笑うマトリョーシカ』に出演中!

現在放送中のドラマ『笑うマトリョーシカ』(TBS系)は誰もが持つ欲や野望に迫ったヒューマン政治サスペンス。本作で若き政治家・清家一郎を支える有能な秘書・鈴木俊哉の学生時代を演じる西山潤に作品や役作りについて聞いた。

 

■本作の出演が決まったときはいかがでしたか?

政治に直接絡むわけではないですが重厚感のある作品に出演できるのはすごく嬉しかったです。なによりもライバルであり、仲間であり、尊敬する役者でもある田辺桃子と一緒にお芝居をできるのはすごく嬉しかったですし、演じる鈴木とリンクする部分もあるので負けたくない気持ちでした。10代の頃は周りの人に良い作品が決まると“悔しい”という気持ちが勝ってしまっていたんですけど、今は“嬉しいし、頑張って欲しい”と思い、ただ自分がそこに追いつくだけだと思って良い刺激をもらえています。

 

■作品の主要人物となる鈴木俊哉の学生時代を演じていますが、鈴木の役作りはどうされていますか?

原作を読み込んだ上で同じ鈴木役を演じられる玉山鉄二さんと話をさせていただいて「清家に対する話し方はこういう感じにして欲しい」という1個の共通点を渡してもらいました。クランクインしてちょっとしてから現場見学にも行かせてもらったんですが、鈴木俊哉に対するアプローチの仕方が一緒だと感じたので好きなように演じさせていただこうと思いました。

 

 

■成人の鈴木と学生時代の鈴木。演技する上で何か意識されていることはありますか?

話をするときに下から見上げるような印象的な玉山さんの目つきを要所要所に使わせていただいていますが、逆にあえてそれをしないときも作ったりしています。監督から演出としての動きの話はありますが、芝居が似ている似ていないという話は1ミリもなく好きなように演じさせていただいているのですごく有難いです。鈴木俊哉という同じゴールがあって、そこに向かって2人とも走っているので「それでいいよ」ということなんだと思います。原作という大きなヒントというか大きな力をもらっているということも大きいですね。現場見学で感じた「アプローチの仕方が一緒だな」という気持ちを毎回忘れないように芝居をしています。

 

■以前インタビューをしたときに学生役にも挑戦したいと言われていましたが、今回学生役を演じるにあたり事前に準備などされましたか?

高校生役と聞いたときはもうすぐ25歳になる時だったので「大丈夫かな」と思ったこともありましたけど、鈴木が大人っぽいという印象もありつつ重厚感がある作品なので肌艶だけ気をつければどうにかなるか(笑)と思って、年齢を意識して芝居をするのは絶対に辞めようと思いました。監督にもそうお伝えしたら「それで大丈夫です」と言っていただきました。ただ鈴木俊哉を生きているだけです。

 

 

■学生時代の清家役の青木(柚)さん、佐々木役の濱尾(ノリタカ)さんとのシーンが多いとは思いますが、現場ではどんな感じで過ごされていますか?

すごく和気藹々としています。楽しくて、こんなにも仲良くなると思っていなかったってくらい仲良くなっちゃって、毎回忌憚なく本気で「ああだ、こうだ」って意見出しながら撮影して、撮影が終わったら3人でよくご飯に行きます。この間は3人で第1話をリアタイしました。2人とは本当に気があって、柚とは子役の頃からやっているという共通点もあるので勝手に親近感もあるんです。毎回現場では素敵な出会いがありますが、今回は特に初回の撮影からそう感じました。

 

■ドラマはすごく面白いと評判になっていますが、ご自身はドラマを視聴者としてはどうご覧になっていますか?

客観的に見るのが難しく…。また、原作を読んでいるので結末も知っていて、ドラマを見たらどういう気持ちになるんだろうと思っていたんですけど、とりあえず「鈴木怪しい。玉山さん怪しすぎるだろう(笑)。」というところから始まって、「美和子やばい、やっぱり桃子良い」と思って「浩子なんなんだ」って(笑)。全11話の中でまさに11個のマトリョーシカがあるように感じさせるドラマの構築の仕方が面白いなって純粋に思っています。

柚とノリタカと一緒に見た第1話はそれぞれ出演シーンが多くなかったのですが「このシーンは(今と学生時代が)似てるね」とか「ここはめちゃくちゃ潤だね」と言いながら、各々が見に行った現場見学の感想を言いつつ楽しく見ました。

 

 

■普段があまりSNSを見ないそうですが、周りの反応が聞こえてくることもあるのでしょうか?

耳には入ってきていて、第1話の放送後にプロデューサーさんから「玉山さんにすごい似ているというコメントがたくさんありました」と言っていただいて嬉しかったです。驕ることなくちゃんとしようという気持ちを胸に日々撮影しています。

 

■この笑うマトリョーシカ』も俳優人生のターニングポイントの1つの作品になるのではと思いますが、いかがですか?

僕の中で大きいのは芝居のこともそうですけど、役者として一人間として青木柚と濱尾ノリタカに出会えたということが大きな財産だなと思います。大切な存在に出逢わせてくれた『笑うマトリョーシカ』には感謝しています。これからまだまだ撮影は続きますが、悔いなくやっていきたいと思います。この数年「面白いね」と言われる作品にしか出ていないと思うくらい作品には恵まれているなという実感がすごくあって、『笑うマトリョーシカ』も話を聞いた時に絶対に面白いなと思いました。どうしても自分が演じることを中心に考えてしまうところがあるけれど、放送されて視聴者のみなさんのものになって「面白い」っていう声が聞けると嬉しいですし、現場の士気もあがって撮影を頑張ろうという気持ちになります。

 

 

■先日26歳の誕生日を迎えましたが、26歳の目標はありますか?

30代に向けて走り出したっていう気持ちなんですけど、表現者としてもできることは全部やっていきたいなと思っています。芝居もそうですし、SNSだったり、声の仕事やRADIOだったり、作る側だったり、いろいろな形で表現できる人間になっていきたいです。30歳になったときに大好きな人たちと好きなことをやれるようになりたいなと。そのために必要な努力はしていかなきゃいけないし、していきたいとすごく考えるようになりました。今までは自分の趣味をあまり出したくなかったんですけど、自分の好きなことを面白いと思ってくれる人がいて、仕事にしましょう、作品にしましょうと言ってくれる人がいたらそんなに嬉しいことないなと考えるようになって、変なプライドを捨てて出していこうという気持ちになりました。ここ23年芝居をもっと淡白に根っこから生まれることを大切に素直にやっていこうと改めて考えるようになって、“素直にいきよう”が最近の自分のモットーです。自分に嘘をついていたら何も始まらないのでせめて自分には嘘をつかないで生きようと思うようになりました。愛情とリスペクトを持った上で、30歳までに答えが1つでも2つでも見つかればいいなと思います。

 

■最後にドラマの見どころを教えてください!

6話は鈴木のマトリョーシカ回です。まだまだ一波乱、二波乱とジェットコースターのような展開が待っていて、最後まで飽きることがないと確信しているのでぜひそのジェットコースターに乗ってマトリョーシカを1つずつ開けてもらえたら嬉しいなと思います。いろんな意見が飛び交う最後になるかもしれないけど、それがこの作品の楽しいところだと思うし、きっと作品中に何か刺さる部分あると思うのでぜひ楽しんで欲しいです。

 

 

<作品紹介>

金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』

毎週金曜よる10:00〜 TBS系

 

<第6話あらすじ>

次期官房長官として清家(櫻井翔)に白羽の矢が立つ中、ヒトラーの危険思想を持つ浩子(高岡早紀)が清家をコントロールしていると確信し、このまま清家に権力を持たせてはいけないと危機感を募らせる道上(水川あさみ)。

その矢先、とある場所で浩子と遭遇した道上はそのあとを追う。そして辿り着いた先で道上は、清家のこれまでの発言につながる新たな事実をつかむことに。

そんな中、清家がついに官房長官に就任する。清家との出会いからこれまでの軌跡を思いながら、2人の“悲願”が達成されたことに胸を熱くする鈴木(玉山鉄二)だったが、その裏には浩子の影が忍び寄っていて…。

(敬称略)

 

<プロフィール>

西山潤(ニシヤマジュン)

1998年712日、神奈川県出身

映画「サイレン〜FORBIDDEN SIREN」(2006年)にてデビュー。「20世紀少年」シリーズでは主人公の幼少期役として抜擢される。 その後、日曜劇場「ドラゴン桜」(2021年)では不良役を演じてインパクトを与えた。 近年には日曜劇場「VIVAN」、大河ドラマ「どうする家康」などの作品に出演を果たす。 ABCテレビ「こういうのがいい」(2023年)では連ドラ初主演を務めた。 また、読売テレビ「好きやねんけどどうやろか」(2024W主演)では初のBL作品に挑戦し、様々な役を演じて着実に演技の幅を広げている。