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【吉川啓太監督×吉倉あおい×小川李奈インタビュー】縦型ショートドラマ『100万円と壊れた愛』『なりすましの恋』配信中!

1話約90秒、WEBマンガのようにスマホで気軽に見られる縦型ショートドラマ配信アプリ「ミリオン – ショートドラマ配信アプリ Million 」。配信作品『100万円と壊れた愛』『なりすましの恋』を監督した吉川啓太監督と『100万円と壊れた愛』に主演した吉倉あおい、『なりすましの恋』に主演した小川李奈に作品について聞いた。

 

■脚本を読んだ時の感想を教えてください。

吉川啓太「脚本は一戸慶乃さんが書かれているのですが、一緒に作品の方向性を考えました。せっかく書いていただいた脚本を壊さないように90秒でどこまで展開できるのかを考え、なるべくそのまま形にして作らねばと思いました」

 

小川李奈「『なりすましの恋』で私が演じたあおいは、傍から見れば何を考えているかわからないけど、心に強い想いを秘めている役だったので、本当の気持ちを隠しつつも少し滲ませるように演じなければと思い、楽しみと同時に不安もありました」

 

吉倉あおい「私はけっこう読み方が変なんですけど、自分が演じる役や作品をどう演じるかも考えますが、“もし私が友達だったらどんな言葉をかける人物なのかな”とか“私だったら彼女にどんなアドバイスをするかな”、“どういう遊び方をする人かな”って考えるんです。作品に直接関係があるかはわからないんですけど、より身近に感じるために“友達だったら”という設定で少しひいて見るようにしています。その中で今回は演じる莉映の状況がすごく苦しそうで、でも客観的に見たら絶対にどうにかすることができると思ったので“どうにかするためにはこういう声をかけてあげよう”というアプローチの仕方で役作りを考えました。監督と初めて会った時に「莉映はこういう人です」という話を聞いて “なるほど、この人の中にこういう思いがあるからこういう表現をするんだ“と理解できたところがありました」

 

■吉倉さんと小川さんが吉川監督に言われて印象に残った言葉はありますか?

吉倉「莉映は自分で行動をなかなか起こせなかった人、でも今回ばかりはどうにか勇気を振り絞っているところをドラマの中で抜き取って描いている感じ」と言われました。それってすごくしんどいし、すごく怖いし、誰かの手を借りたいはずだし、何度も何度も同じことを繰り返しちゃって自分の家族や友達をイライラさせちゃって失望させてしまうという中でも勇気を振り絞って進もうとしていると思ったので、“私は寄り添っているよ”という思いで莉映を演じました」

 

小川「私は台本を読んだときに“好きじゃないのに復讐のために付き合っている”と思ったので、好きを装うつもりで演じようと思ったのですが、監督から「恋人関係になれるくらいは好きではある。」と言われたときに衝撃を受けて。好きではあるけど復讐のため付き合うくらい憎くもある、というあまりにも対極な感情をどう演じようか迷っていたのですが、監督と話をしていくうちにイメージできるようになりました」

 

■吉川監督が2人をキャスティングした理由を教えていただけますか?

吉川「“主人公は過去に何があって今こうなっているんだろう”と考えた中で芯の強さとかイメージが吉倉さんと小川さんに合っていたのでお二人しかいないと感じてキャスティングをさせていただきました。実際に演じる姿を見ていると、このお話から出てきたみたいというか「本物いる!」って感じるくらいぴったりでした。お芝居についてお二人から教えてもらう場面も多くて、現場での学びがたくさんありました」

 

 

■現場ではキャストと話し合いながらインスピレーションを受けて作り上げていくことが多いのですか?

 吉川「そうですね、なるべく話をしたいと思っています。1つの作品を作り上げるにあたってお互いイメージを近づけたいと思うし、考え方が違うとしてもスタートとゴールは同じにしたいと思っているので。自分の考えばかり伝えるのではなく逆に脚本を読んだ感想も聞きたいので、いろいろ話を聞きながらインスピレーションを受けて作っています」

 

■吉倉さんと小川さんは演じてみて、他の監督とはここが違うと思う部分はありますか?

小川「その場その場に馴染んで誰にでも意見を出してあげるような空気感と朗らかな感じを持っていて、現場にいるみんなで一緒に話しながらより良い作品を作っていきたいっていうのが、監督から伝わってすごく優しい方だなと思いました」

 

吉倉「すごく柔軟で、でもリーダーシップを持っていて伝えることもしてくれるし、伝えたことに対してのリアクションもしてくれるので、初めて会ったときに“莉映をこうやって演じたいんです”と伝えたんですけど、現場で演じたことを持ち帰ってさらに考えて、それをまた監督に伝えるというセッションができるのがすごく楽しかったです」

 

■事前にどれくらい役作りをして現場に入りましたか?

小川「私は台本を写真みたいに覚えてしまう癖があり、いつもは感情を大切にするために、まずはその癖をやらない様に台本と向き合っているのですが、今回は感情を見せないという部分で、写真で覚える方法がうまく作用するのではと思って、準備をして現場に入りました。」

 

吉倉「今回は役柄上いっぱいいっぱいにして入りたかったので、“あれもできない、これもできない、どうしよう”って自分の気持ちをいっぱいいっぱいにして現場に入りました。1日で多くの分量を撮影していく上で違和感のないような時系列を演じるにはどういう時間の流れの中でどういう表現や言葉使いになるのか、自分の中で緊張感がありましたが、現場に入ると考えることができなくなっちゃうと思ったので、事前に「ここはこういう風になるだろう」と台本を読み込みました。でも自分の考えだけで演じたことで困ってしまったことが過去にはたくさんあったので、その考えは一旦忘れて、困った時に作り込んできたものを引っ張り出すという方法を取りました。とにかくいっぱいいっぱいにせかせかしようと思って演じました」

 

吉川「自分だけが答えを持っているわけではないので、吉倉さん、小川さんからヒントを頂きながら1つの演出の決断に至ったり、逆に僕がヒントをお渡ししながら動きが繋がるように点と点を繋いでいきたいという思いがあって、そういう意味でも最初から決め込まずにやっていました」

 

 

■監督とキャストの年齢が近いからこその現場の感じなのかもしれないですね。

吉倉「確かに現場にいると監督を遠くに感じちゃうこともあるんですけど、この現場に関しては近い。困ったら「助けて〜」って言える感じはすごくありました」

 

吉川「僕もなるべくキャストの近くにいてみなさんの演技の息遣いを聞いて、次のシーンを考えようとしていたので近さはあったかもしれないです」

 

■監督は以前にも縦型ショートフィルムを監督されていますが、一番の魅力はどこだと思いますか?

吉川「縦動画は普段から多くの人が撮影をしているので身近に感じる人が多いと思うんですけど、縦型ショートフィルムはそれが映画的になった感じでバストアップくらいの近い表情が映し出されるとドキッとするようなインパクトがあると思っていて、身近だけど手が届きそうで届かないというどっちにもとれない曖昧な境目が魅力だと思います」

 

■吉倉さんと小川さんは縦型ムービー初参加になると思いますが、演じてみての感じた魅力はどこだと思われますか?

小川「主観と俯瞰が入り混じるというか、自分がパッと見た時には見られている感覚がないけど逆に画面の中から振り向かれたときにはドキッとする感覚があるのが魅力的だなと思いました。撮影していたときはこういうふうに繋がっていくんだろうなってイメージはしていたんですけど、実際に映像で見るとよりインパクトがあるなと感じました」

 

吉倉「絵力がすごいなと思いました。今も撮影を振り返りながら思ったんですけど冷やし中華が映るシーンを見て「食べたいな」と思ったし、モラハラする旦那さんの表情も「怖い」と思うし、莉映が困っていたり切羽詰まった瞬間の顔を見ると心臓ドキドキしてくるし。身近ですごく見やすくて気軽に楽しめるエンタメだなと思いました」

 

小川「(莉映が)追いかけられるシーン、怖かったです」

 

吉倉「ドキドキするんですよね。近い距離感で見ているからわっと思うのかもしれないです」

 

 

■完成された作品を観られていかがですか?

吉倉「役者として更に高められるポイントを見つけられる作品でした。シンプルだし1話は短いし、インパクトがあるからこそ少しでも気になることがあると集中が途切れてしまう。逆にものすごくインパクトがあって魅力的なものは世界観にガッと引き込まれるので役者の力量が試さるんだなと思って、すごく研究しがいがあるし今後もっと高められるなと思ったので新しい楽しみを見つけた感じがします」

 

小川「自分の作品を見ると気になるところがあって「メモメモ」って感じになっちゃうんですけど、自分以外の目線で見ると登場人物のこの人にも、あの人にも入れ替わり立ち替わりなれるし、「なんで?なんで?」という感情が降りかかってきて、ぐちゃぐちゃでわけのわからないまま走り抜ける感覚が面白くて、他の媒体にはない初めての感覚だったのでその魅力が伝わればいいなと思います」

 

■監督は今回また作品を作られたことで縦型ショートフィルムの新たな可能性について感じたことはありますか?

吉川「バストアップで振り向くシーンはドキッすると瞬間があると思うんですけど、引きの画って距離が離れる分、難しい表現もあると思うんです。例えば2ショットで話すシーンを引きの画で撮るだけでは面白くないと思うので、振り向くとかしゃがむとか目を引く動きが必要じゃないかなと思っていて、そこをどう演出したら面白いだろうという研究や勉強をしていかないといけないと思いました」

 

■作品は90秒前後の連続ショートドラマになると思いますが、短さが故の魅力もあると思いますか?

吉倉「90秒だったら料理作りながらでも、お子さんがいる方は授乳中の間だったり、掃除をしながら、ちょっとしたトイレ休憩などわざわざ時間を作らなくても見られるのがすごく魅力的だと思うし、90秒の可能性ってどこにでもあると思います。特に今の時代は短い作品の方が引きが注目されると思うし、90秒だからこそ見てみようと思う人もいると思います。個人的にも「90秒で何が起こるんだろう」ってすごく楽しみだし、短いからこその面白さがあると思います」

 

小川「短い作品を好む人が多いという今の時代のニーズに合っていると思うし「見てやるか」くらいの気持ちで見たらハマちゃって連続して見ることがけっこう快感になると思います。今の時代に必要なところがピックアップされている感じがするので今後はもっと広がると思うし、面白さが増えていくと思うので楽しみです」

 

吉川「いくつか思うことがあって、90秒の作品をどんどん見ていくのは漫画のアプリと近いと思うのでその気軽さで見てほしいなと思いつつも、映画っぽいところも残したいなと思っています。この前TVで今の若い子は“間”なんていらないっていうことを見て、確かに自分が視聴者として見る時にそう感じることもありますけど、ドラマや映画作品としての“間”も残していくとショートドラマの中でもまた違ったジャンルになると思うので、少しの“間”を活かしつつ、漫画みたいに楽しんでもらえる作品を作っていきたいと思います」

 

■最後に作品の見どころを教えてください!

吉倉「縦型ショートドラマはすごく身近なもので短い時間で楽しめるコンテンツだと思います。内容は重たいかもしれないけど“ここから抜け出したい”という莉映の葛藤を理解できる人もいるだろうし、「また逃げるの?」って意見をしたくなることもあるだろうし、旦那さんに対して批判があってもいいですし、莉映に喝を入れていただいてもいいですし、そういうことが気軽にできる作品だと思うのでぜひ楽しんでもらえればと思います。短い時間の中で“モヤモヤ”したり、“スカッ”としたりしながら、いろんなぜひいろんな感情にもみくちゃにされてほしいと思います」

 

小川「想像するも良し、共感するも良しなんですけど、なんか“怖い”とか“悲しい”とか“どうしてこうなったんだろう”とか1つのモヤっとポイントを持ったまま、流れるまま作品に没入して体験してほしいと思います」

 

吉川「『100万円と壊れた愛』は人が一生懸命になる理由ってそれぞれ違うと思うんですけど、登場人物の3人が何かに縋っている姿は魅力的で人間味がすごくあると思うので、その3人がちょっと違うけど同じ方向を向いて頑張っている姿に注目して見て頂けたらと思います。『なりすましの恋』は人って結局何を考えているかわからないですよね。あおいが何を考えているのかもわからないと思うんですけど、 “自分があおいだったら大切な人に対してどんな気持ちになるのかな”と自分なりの考えを持っていただけたらと思います」

 

 

 

<作品紹介>

100万円と壊れた愛』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャスト:

七海莉映・・・吉倉あおい

七海信之・・・佐野和真

汐見蓮・・・山田健人

あらすじ:

夫にモラハラを受ける主婦。お金も管理されており自由に使えるお金はほとんどない。買い物の帰り道、落としていた財布を拾うと、中にはまさかの100万円が入っていて…。

 

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『なりすましの恋』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャスト:

戸塚あおい・・・小川李奈

戸塚陽菜・・・速瀬愛

佐々木律・・・門下秀太郎

あらすじ:

仲良く一緒に暮らしている姉妹。気が利く明るい妹と人に媚びないタイプの美人な姉。ある日、妹が交通事故で亡くなったとの知らせが。亡くなった妹のスマホから、イジメのことを知った姉は復讐を誓う。

 

<ミリオン – ショートドラマ配信アプリ Million>

iOSアプリ:

https://apps.apple.com/jp/app/%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%83%B3-%E3%82%B7%E3%83%A[…]83%A9%E3%83%9E%E3%82%A2%E3%83%97%E3%83%AAmillion/id6723876042

 

Androidアプリ:

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.flash.flashdramaApp

 

<プロフィール>

吉川啓太(ヨシカワケイタ)

映像ディレクター

1999年329日、神奈川県出身

大学2年の時に実写映画に興味を持ち、映画の自主制作を開始。「トラベルノート」が、TikTok×TOHO Film Festival 2021でグランプリを受賞。その後、浜辺美波さん主演の縦型連続ショートフィルム『夏、ふたり』を監督。wacci「忘れたい」などのミュージックビデオや縦型動画で定評がある

 

吉倉あおい(ヨシクラアオイ)

1994年1126日、神奈川県出身

2008年モデルとしてデビューし、同時期に女優としての活動も開始する。『ゆるせない、逢いたい』(2013/金井純一監督)で映画初主演を務め注目を浴びる。その後も、雑誌「mina」モデル、朝日放送「朝だ!生です旅サラダ」旅サラダガールズ(20162018)を務めるなど幅広く活躍。近年の出演作に、映画『ムーンライト・シャドウ』(2021/エドモンド・ヨウ監督)、舞台『ロミオとロザライン』(2021/鴻上尚史作・演出)、日本テレビ『私をもらって~追憶編~』(20247月)など

 

小川李奈(オガワリナ)

2000年122日、神奈川県出身

短編ドラマ『ロンググッドバイ』(2020)にて女優デビュー。演技だけではなく、デザインの才能を持ち合わせる。美容系の広告(『ETOVS』『資生堂』など)を始め、現在多くの広告にも出演中。すらっとしたスタイルの良さに合わせ、芯の通った眼差しを持つ