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片桐はいり

片桐はいり 舞台『未練の幽霊と怪物―「珊瑚」「円山町」―』出演決定!

片桐はいりの写真

片桐はいりが、2026年2月14日(土)より上演予定の舞台『未練の幽霊と怪物―「珊瑚」「円山町」―』に出演することが発表された。

 

この作品は、ドイツ公立劇場の名門、ミュンヘン・カンマーシュピーレのレパートリー作品として創作、2017年2月に発表され、話題を呼んだ「NŌ THEATER」の日本版進化形でもあります。
2012年新国立競技場の設計者としてコンペで選ばれた天才建築家「ザハ・ハディド」をシテにした『挫波(ザハ)』と、夢のエネルギー計画の期待を担い、巨額の資金が投じられたものの一度も稼動することなく廃炉の道をたどる、高速増殖炉もんじゅを題材とした『敦賀(つるが)』の2本立てで上演された前作は、第25回鶴屋南北戯曲賞と、第29回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞しました。
また 2021年には出版した戯曲が第72回読売文学賞を受賞しています。

 

第2弾となる今回も、目に見えないもの、霊的な存在がその想いを語る「夢幻能」の構造を借り、現代社会の巨大な構造の中で犠牲となった、膨大な未練の思いを残す存在を2本立てで鮮やかに表出させます。
音楽は前作に引き続き、内橋和久が担当。32年にわたって音楽監督として維新派に携わり、『NŌ THEATER』をはじめ、岡田のミュンヘン・カンマーシュピーレで発表した4作品の音楽を手掛けた内橋は、即興演奏家としての活動と並行してUA、Salyu、細野晴臣、カルメンマキ等と歌にも積極的に取り組んでいます。また謡手として今回は奄美出身の里アンナが参加。岡田の紡ぎだす繊細な「謡」を、内橋の演奏に合わせて歌いあげます。

 

主役である「シテ」には、2020年東京オリンピックでソロパフォーマンスを披露し、気鋭の“表現者”として多彩な活動を展開するアオイヤマダと、世界的ダンスパフォーマンスグループ s**t kingzのメンバーとして活躍する一方、近年では舞台や映像などソロでの表現の幅を広げている小栗基裕。 「ワキ」には、舞台を中心キャリアを重ね、今回が岡田作品4度目の参加となる石倉来輝、プロダンスチーム「KOSÉ 8ROCKS」に所属し、俳優としても領域を広げている七瀬恋彩、さらにCMや舞台、声優など多方面で経験を重ねる沖縄出身の清島千楓。
「アイ」には、第1弾にも出演し、唯一無二の存在感で印象を残した片桐はいりが続投します。
言葉、身体、音楽が紡ぎ出す幽玄の世界を、ぜひご体感下さい。

 

出演にあたって片桐は、
「前回は特別だった。2020年4月の緊急事態宣言で劇場公演が中止になり、誰とも一度も会うことなくリモートで稽古、その一部を配信で上演した。毎日ひとりで、慣れない機械操作と岡田さんの独特な台詞と動きに七転八倒した。そして翌年、同じく延期された東京五輪を前に、安全な距離を保った劇場で本番の時だけマスクをはずしてやった。特別な時間だった。けど今じゃ「そんなことあったねえ」みたいな空気。なんて忘れっぽいんだ。今度また、すでに記憶の彼方の幽霊や、なかったことにはできない怪物たちを呼び戻して新作をつくることになった。今いちど新しい人たちと、2026年のやり方でこの作品に挑めることはとてもありがたい。でも少しこわい。」
とコメントを寄せた。

 

舞台『未練の幽霊と怪物―「珊瑚」「円山町」―』は2026年2月14日(土)~3月1日(日)KAAT神奈川芸術劇場<大スタジオ>にて上演、その後兵庫、新潟、京都公演あり。
是非ご期待ください!

 

■劇場公式HP:http://www.kaat.jp

(敬称略)