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三木孝浩 「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~ 2020」開催!

三木孝浩が、11/22(日)ユーロライブにて「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~ 2020」を開催した。

同イベントは、『僕等がいた』『ホットロード』『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』や、現在大ヒット公開中の映画『きみの瞳が問いかけている』などを手掛ける三木孝浩の映画監督デビュー10周年を記念して開催。
2010年、映画『ソラニン』で長編映画監督デビュー以降も映画を中心に、TVCM、ショートフィルム、ミュージックビデオと精力的に制作を続ける中、映画はこの10年間で15作品を発表。三木孝浩作品の単独上映イベントは、前回の映画監督デビュー5周年記念上映イベントから5年ぶり。進行MC全てを三木本人がまわすスタイルは変わらず、今回はこれまでの三木孝浩の監督作品の中から、映画3作品と、三木の映像作家としての原点となるミュージックビデオをスクリーンの大画面で上映。上映後にはゲストを招いての舞台挨拶&ティーチインを行い、これまでの作品を振り返りながら当時を語った。

開会挨拶にて三木は、「本当は4月に開催する予定だったのが延期せざる負えない状況になってしまったんですけど、まずこうして開催できたことを本当に嬉しく思います。今年は長編映画監督デビューをして10周年になるんですが、この10年を振り返って、皆さまにご満足いただけるようなラインナップになっていると思いますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。映画終わりでティーチイン形式の舞台挨拶もありますが、このご時世で質問を直接いただくことができないので、スマートフォンでQRコードのサイトに質問を入れていただくとそれがリアルタイムで見られるというものになっていますので、ぜひご参加いただければと思います。ではごゆっくりお楽しみください。」と挨拶。

イベントでは、はじめに『ソラニン』を上映。上映後の舞台挨拶では、サプライズゲストとして主人公・井上芽衣子を演じた宮﨑あおいさんが登場した。

三木は宮﨑さんについて、「本当にありがとうございます。めちゃくちゃ嬉しいです。控室で何をしゃべろうかと考えていたのですが、謝罪から始めさせていただければと思っています(笑)。長編映画の第一作で、それまでミュージックビデオはたくさん撮っていたのですが、映画は不慣れで、今思い返すと背筋が凍るくらい宮﨑さんにご迷惑をおかけしたんじゃないかと思っていて。」と当時を振り返りコメント。

宮﨑さんは、「私の中では監督もキャストも含めて一緒に青春をしているみたいな、そんな印象がすごくあります。」と話した。

また、三木は「現場中、今思い返すとデザインとしての画を見てるけど、ちゃんと宮﨑さんが出してくれている心の動きをちゃんと見れていたかなと後になって反省することが多くて。『ソラニン』はすごく良い映画になったし、評価もされたんですけど、僕自身はすごく悔しかったんです。キャストの皆さん、原作、アジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)の音楽も素晴らしい、でも僕は監督として何か貢献することができたかなと。その悔しさがあったからその後の映画作りに生かすことができたと思っていて、そういう意味では特別な作品なんです。」と語った。

三木がこの映画の企画を聴いたときはどんな心境だったか?と宮﨑さんに問うと、「もともと歌も苦手ですし、楽器を弾いたこともなかったので、ギターを弾くというのがすごく楽しそうだなと思って。ギターの練習もさせていただけたし、とてもやりがいのある役だったなという印象があります。」と振り返ると共に、「いまだに自分の中ですごく好きな作品で。会う人に『ソラニン』好きですと言ってもらえることが多くて、自分が好きな作品は10年経っても(好きだと)言ってもらえるというのは良いなとしみじみ思う作品です。演奏シーンが好きで自分でも観たりします。」と笑顔を見せた。

撮影当時はコード進行も完璧だったという宮﨑さんは、「ギターを背負って歩いているのが楽しくて、どんどん芽衣子ちゃんに近づいていくような気持ちもありましたし、指が固くなっていく感じもすごく楽しかったです。いまも自分でギターを持っているのですが、10年経っているので弾き方を忘れちゃっているんですよね。ところどころしか覚えていないので、悔しいな思い出したいなと思っています(笑)。」と明かした。

続いて、観客からいただいた質問に答えるコーナーを実施。“キャスティングはどう決まりましたか?”という質問に、三木は「最初に宮﨑さんにお声がけしまして、そのあと高良(健吾)くんという順番で、高良くんは『蛇にピアス』に出たあとくらいで、種田みたいなイメージがなかったんですけど、プロデューサーからの提案で顔合わせをしたときに、ふわっと雰囲気のある感じが種田っぽかったのでこの人だと思いました。僕がこの映画に唯一貢献できたなと思っている部分は近藤(洋一)くん。すごくポジティブマインドの持ち主で、僕がもともとサンボマスターのライブを撮っていたというのもあるんですけど、それで無理を承知でオファーしたら快諾していただけました。」と回答。

その後、三木が「今日お会いできて本当に嬉しかったです。公開したあとってそんなにお会いする機会もないので、作品がどうだったとか、現場がどうだったとかゆっくり話すこともないですし、きてくださってありがとうございます。」と話し、宮﨑さんに「またご一緒していただけますか?」と聞くと、「ぜひぜひ。」と宮﨑さんが答え、会場は拍手に包まれていた。また、宮﨑さんは「作品に入るにあたってクリアしなきゃいけない課題、大きな壁があればあるほど燃えるので、そういうのがあるほうが好きですね。」と語った。

続いては、『くちびるに歌を』を上映。三木は、「4月にこのイベントを予定していたときは、合唱部の子たちに声をかけていたんですよ。このイベントで久しぶりに会いたいねと話していたんですが、どうしてもあれだけ人数がいると密になってしまったりして、今回は断念したんですけど、合唱部の子たちが自粛期間中にリモートで合唱する動画をアップしていまして、5年経った彼らの歌声が聴けますので、ぜひ見ていただければと思います。」と話した。

ティーチインにて、“お兄ちゃん役の渡辺大知さんのお芝居がとても良かった。現場ではどんな演出をされたのか?”という質問に、「この作品において、渡辺大知くんが演じたお兄ちゃんの出す空気感というのが素晴らしかったです。最初にご本人と一緒に自閉症の方がいる施設にお伺いして先生と一緒にいる姿とかを拝見したのですが、自閉症スペクトラムと言ってもグラデーションがあって、人それぞれのキャラクターがあるというところを、渡辺大知くんがいろいろな人のしぐさを見てミックスして現場でやってくれて、それが本当に素敵だなと思いました。また、撮影前に見てもらったのが『ギルバート・グレイプ』という作品で、その映画でレオナルド・ディカプリオが演じた知的障害者の方のお芝居が素晴らしくて。『くちびるに歌を』の中で、車で三人並んで映っているシーンがあったかと思うんですけど、あれは個人的に『ギルバート・グレイプ』のジョニー・デップとジュリエット・ルイスとディカプリオが三人並んでトラックで走るシーンが大好きで、僕の中でちょっとしたオマージュになっていたりします。」と裏話を明かした。

また、“五島列島の思い出はあるか?”と聞かれ、「この作品の企画が来るまでは五島列島に行ったことがなくて。東京から現地に到着するまで半日くらいかかってしまうので大変なんですけど、行ってびっくりしたのが、島々が重なり合っているので海がすごく穏やかなんですね。いつでも凪の状態というか。本当に湖のような海面が広がっていて、荒々しさのない優しい美しさが五島にはありまして、最初にロケハンに行ったときに魅了されました。(劇中で)砂浜を走る練習をしていたところは、映画がまだ企画段階のときに一人で五島にロケハンに行って島をめぐっていた中で見つけた場所なんですよ。長崎鼻という浜辺になるんですけど、あそこに一目ぼれしてぜひあのシーンを撮りたいなと思いまして。自分が監督をやるとまだ決まってもないのにそうやって一人でロケハンとかしていました(笑)。」と回想した。

“コンクール当日、会場の外に出てしまったお兄さんのために学生たちが「マイバラード」を合唱する場面があるが、なぜ「マイバラード」だったのか?”と問われると、「最後のコンクールが終わったあとのシーンが僕の中ではクライマックスだと思っていて、歌の内容がお兄さんに響くものがいいなと思って探していたら、「マイバラード」がぴったりで。また、合唱コンクールの全国大会を取材しに行ったんですが、そのときに何が感動したって、もちろんコンクールの本番も素晴らしかったんですけど、結果発表があるまでの間に自由時間があるんですよ。そのときに誰かが演奏し始めると他校の人とか関係なくみんなが歌いだしていて。生徒のみんなも客席にいるので、一斉に歌いだしたその会場の歌声の響きというのが、現場で取材をしたときにめちゃめちゃ感動して。何かこの感動を映画の中に取り入れることが出来ないかと思って作ったシーンが最後の「マイバラード」を歌うシーンでした。(取材で感じたものと)同じような感動をこの映画を観たお客さんにも感じてもらいたいと思いました。」と振り返った。

“当時の生徒役の子たちが今たくさん活躍しているが、当時からその可能性を感じたか?”という質問には、「今だと恒松祐里ちゃんや、葵わかなちゃん、佐野勇斗くんだったりがそれぞれの世界でがんばっているのは嬉しいなと思いますけど、当時はどちらかと言うと俳優というよりは生徒の子たちと地方に合宿に行っているような気分で撮影をしていたので、自分の中で役者と接しているというよりは生徒と接しているような感覚でした。実は僕自身もびっくりしたのが、クランクアップの日に、みんなと撮影が終わったあとに初めて泣いたんですよ。これって先生が生徒と別れるときに感じるやつじゃんと思って(笑)、他の撮影ではそういうことがなかったんですけど、この映画のクランクアップでは生徒たちが最後に泣いているのを見たら僕だけじゃなくてスタッフももらい泣きしていました。今回のイベントが音楽と映画というテーマということで、音楽にまつわる映画をラインナップさせていただいたのですが、音楽を題材にしたときに自分が意図して作り込んだもの以上のドキュメンタリー性というか、リアリズムが役者にも生まれてるなと思っていて、『ソラニン』のときもそうなんですけど、ライブをしている瞬間って演じているというよりは本当にライブをしている感覚になるんですよね。合唱コンクールのシーンもそれこそ現場でドキュメンタリーを収録しているような、現実と非現実の境目がなくなる瞬間というのがあって、それが演奏シーンが出てくる映画の醍醐味だと思っています。いろいろな作品を作ってきましたが、自分の中ですごく特別です。生徒役の子たちとクランクアップを迎えたときに感極まったというのも、自分自身が撮影の中でその子たちの成長のリアルに触れていたからなんだろうなという気がします。」と語った。

さらに、“ガッキーが役作りのために子供たちと距離を置いていたというのは本当か?”と問われると、「はい(笑)。そうなんですよ。厳しめのツンデレ先生だったので、現場で生徒役の子たちとは親しくしないというか、役の上での関わり方を徹底してやっていたので、クランクアップ後の打ち上げでめちゃめちゃフランクに話していて、逆に生徒役の子たちがびっくりしていました(笑)。新垣(結衣)さんともずっと合宿状態で、東京に帰ることなく泊まり込みで撮影をしていたので一緒に遊びに行ったりとか、川遊びをする機会もあってすごく楽しかったです。」と述べた。

その後、『管制塔』と、ORANGE RANGE「キズナ」、YUI「LIFE」、FUNKY MONKEY BABYS「もう君がいない」のミュージックビデオを上映し、三木は「『管制塔』に続きミュージックビデオも三本観ていただきましたがいかがでしたでしょうか。僕のルーツであるミュージックビデオですが、『管制塔』もGalileo Galileiというアーティストの担当者からその曲を題材にした映画を作れないかというところからスタートしたので、自分の中ではミュージックビデオともリンクしている作品です。『管制塔』はそれこそデビューしたての山﨑賢人くんと最初にご一緒した作品でもあるんですけど、また来年公開の『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』という作品で10年経って成長した彼とご一緒できて楽しかったです。」とコメント。

“約10年前の『管制塔』の山﨑と『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』でご一緒していたが、山﨑の印象は変わったか?”というティーチインでの質問に、「『管制塔』のときの賢人くんは、まだデビューしたばかりで右も左もわからないという空気感があったんですけど、ふと切ない表情をするときの目が好きで、久しぶりに会ったときにその空気感はいい意味で変わっていないと思いました。もちろん役者として相当成長されているし、賢人くんの良さって、例えば漫画原作の主役とかいっぱいやられていますけど、本当にどんなキャラクターにもなれる柔軟性というか、自由度の高い俳優なんだなというのは改めて思いました。自分の色を何色にでも変えられというのが賢人くんの良さなんじゃないかと。それは『管制塔』の当時にはまだ感じられなかったので、何本も主演作を経験して培われたものなんじゃないかと思いました。」と答えた。

また、“山﨑の演出で苦労したところは?ねばったところは?”と問われ、「撮影が真冬の稚内だったんですよ。マイナス10℃以下みたいな世界で撮影をしていたので、特に丘の上のシーンはしゃべりたくても口が動きませんみたいな状態になっていて、お芝居というよりは単純に環境に苦労した点がすごくありました。芝居より現場での大変さに対応するのに必死で、むしろ芝居に変に肩の力が入らなくて、その場のシチュエーションに合わせてお芝居が出来たので、逆に過酷な環境というのは芝居がリアルになるので良かったかなと思いました。」と当時を振り返った。

ここでサプライズゲストとして三木の長編作品全てに出演している野間口徹さんが登場。

「それこそ『ソラニン』から全作品に出演していただいているんですよ。なんでここまで続いたのか最初のスタートラインが思いだせない。」と話す三木に、野間口さんは、「たしか三本目くらいで、監督が“なんかレギュラーみたいですよ”と言って、これからも出ちゃいますかみたいな感じでしたよ(笑)。」と伝え、会場が笑いに包まれた。

「全作品どんな形であれ出ていただきたい」という三木に、「僕もそう思っているんですが、皆さんの映画の感想を見ると、“また野間口さん出てる。笑った”とあって(笑)、笑いが必要じゃないシーンでも“笑った”となっているのは三木さんの映画にとって良いのだろうかとは思いますよ。」と野間口さん。それを聞いた三木は、「あのワンポイントほっこりが必要なんですよ。」と笑顔で話していた。

続いて、三木が「今日は『ソラニン』から『フォルトゥナの瞳』まで、野間口さんが出ている作品の場面写真を用意しまして、それぞれの1分ずつ作品についてトークしていきたいと思います。」と説明し、野間口さんの場面写真を公開する一幕も。

『ソラニン』から次々と場面写真が公開され、『アオハライド』では看板に野間口さんの写真が貼られた画像が披露された。野間口さんが、「この辺からなんですよね、野間口徹を探せみたいな…」と話し、三木が「これは逸話があって、撮影を富山でやっていたんですけど、どうしてもスケジュールの都合で野間口さんを富山にお呼びできないと。どうにかして出せないかと意固地になって、“野間口さんすみません、自撮り写真を送ってもらえますか”とお願いして。ひどい話ですよね(笑)。なんとなく笑った写真とかいろいろパターンを変えて撮っていただきました。」と回想した。

また、『坂道のアポロン』の場面写真では、三木が「これは(中川)大志くん演じる千太郎が引き取られた家のお父さん役なんですけど、実の息子との距離感、実の子じゃないというところをセリフもない一瞬の表情で突き付けられるというのが、野間口さんの素晴らしいところ。」と解説した。

そして、現在公開中の『きみの瞳が問いかけている』の話題になり、「この映画が久々に役者・野間口徹の真骨頂というか、だいぶ長尺で出ていますよね(笑)。いまや日本一忙しいバイプレーヤーじゃないかというくらい。そんな野間口さんにスケジュールをいただくというのがなかなか大変でしたけど、『きみの瞳が問いかけている』はどうでした?」と三木。野間口さんは、「女性をああいう風に蹂躙する役というのをやったことがなかったですし、もちろん私生活でもないんですけど(笑)、こういう役が来るようになったんだというところが嬉しかったのと、吉高(由里子)ちゃんが“野間口さん実際に殴っていいっすよ”と言ってくるんで、本当かなと思って監督やプロデューサーのほうを振り返るとみんなNGを出しているという(笑)。」と振り返った。

三木が「『ソラニン』から三木組の現場の空気感は変わりました?」と聞き、野間口さんが「それが本当に変わらないですよね。監督の人柄なのかスタッフさん全員がずっとニコニコしているんですよ。僕が現場に行くと“久しぶりー!よく来たね”と迎えてくれて。」とコメントすると、三木は、「衣装合わせとかでも、野間口さんが来る前からスタッフみんなニヤニヤしているというか(笑)。ワンポーズだけ着て終わるみたいな感じが続きましたよね。」と明かした。

さらに、三木の「次作品に出ていただくとしたらどんな役やりたいです?」という質問に野間口さんは、「どんな役が良いんですかね。」と悩みつつ「清掃員(笑)。“ちょっとこれ捨てられちゃ困るよ~”と言うだけとかの。」と答え、笑いを誘った。

舞台挨拶の終盤には三木が、「オファーをお受けいただけるならずっと出ていただきたいなと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。」と笑顔で話した。

そして、閉会挨拶にて三木は、「長時間に渡る「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~ 2020」お楽しみいただけたでしょうか。10年と言いつつも、作品の本数としては10本以上撮ってはいるんですけど、まだまだ自分のターニングポイントには来ていないという感じがあります。それこそ最新作の『きみのめ』もそうですし、次の『夏への扉 ―キミのいる未来へ―』もそうなんですけど、自分の中でチャレンジしていない新たなジャンルの企画をいただいたときにすごくワクワクするんですよね。今後もまた10年後とかにこういったイベントができたらと思うんですけど、がんばって皆さんを楽しませられる作品作りをこれからも続けていきたいと思っておりますので、今後とも応援よろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました。」とメッセージを送り、イベントを締めくくった。
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三木孝浩 監督作品・映画『きみの瞳(め)が問いかけている』「きみのめ」を語る会!

三木孝浩 監督作品・映画『きみの瞳(め)が問いかけている』の「きみのめ」を語る会が11/20(金)新宿バルト9にて行われ、三木が登壇した。

同作は、不慮の事故で、視力と家族を失った女と、罪を犯しキックボクサーとしての未来を絶たれた男、光を失って生きてきた二人が織りなす運命のラブストーリーで、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』、『フォルトゥナの瞳』などを監督した三木孝浩による最新作。

目は不自由だが明るく愛くるしい明香里(吉高由里子さん)と、罪を犯しキックボクサーとしての未来を絶たれた塁(横浜流星)。小さな勘違いから出会った2人は惹かれあい、ささやかながらも掛け替えのない幸せを手にした――かに見えた。
ある日、明香里は、誰にも言わずにいた秘密を塁に明かす。彼女は自らが運転していた車の事故で両親を亡くし、自身も視力を失っていたのだ。以来、ずっと自分を責めてきたと言う明香里。だが、彼女の告白を聞いた塁は、彼だけが知るあまりに残酷な運命の因果に気付いてしまっていた――。

この日は、同作の大ヒットを記念してティーチインイベントを開催。何度も映画を鑑賞したコアなファンからの質問が数多く寄せられ、さらにサプライズで主演の吉高由里子さん、横浜流星から三木への質問も届くなど、大きな盛り上がりを見せた。

今回のイベントのチケットは即完売。SNS上では公開約4週間で40回、60回を超える回数を鑑賞しているファンもいるとのことで、三木は驚きと感謝の思いを口にする。

“監督から見た吉高さんの凄いところは?”という質問に、三木は「吉高さんはパブリックイメージでは、いつも明るく楽しいキャラクターというイメージかもしれないけど、それをわざとやっている部分があって、現場を和ませることを気にしてくれてるんです。スタッフをよく見て、声をかけて、そういうところも座長として信頼しています。お芝居だけでなく現場全体のテンションを気にして現場に入るところはすごいと思います。」と称賛を送る。

一方で、同作で初めて一緒に仕事をした横浜については、「1本、1本にかける集中力がすごくて、鬼気迫るものがありました。セリフの間違いとか芝居のミスによるNGはほとんどなかった。」とその集中力の高さと熱意をたたえる。そんな横浜の意外な一面については「寒さに弱いところ」と明かしたが、「でも(キックボクサー役で)体脂肪を相当落としてるのでしょうがないんです。水浴びをするシーンは時期も時期だったのでガタガタ震えていました。」と明かした。

また、撮影に入る前に、世界観をイメージするために自分で様々な曲を集めてサントラを作り、キャスト陣やスタッフと共有することもあるという三木。同作ではBTSの「Your eyes tell」が主題歌となったが、同作にイメージしていた曲を問われると、「サム・スミスの「How Will I Know」は、このラブストーリーのテンションに合うなとロケの間もずっと聴いていました。」と明かした。

ここで吉高由里子さんからの質問が到着。“私は恋愛映画が恥ずかしいのですが、三木監督の恥ずかしいものは何ですか?”という吉高さんの質問に三木は、同作のパンフレットの中の自身の写真が「恥ずかしかった(苦笑)」と告白。映画のパンフレットでは、監督が現場で演出している様子を捉えた写真が使用されることが多々あるが、「演出の時は、無意識にキャラクターの気分で、その顔を作っていることが多い。」とのことで「(横浜に対して演出しながら)塁の顔を触っている時は、明香里の気分でいるので、改めてその写真を見ると恥ずかしいです…」と照れくさそうに語っていた。

さらに、横浜からは“恋愛映画の名手と呼ばれる三木監督ですが、実際に奥様にプロポーズした台詞が何だったのか聞いてみたいです”との質問が。三木は「そんなの個人的に聞いてくれればいいのに!映画に関係ないし」と苦笑しつつも、「すごくシンプルで“これからもずっと一緒にいてください”と言ったら、“いいです”とすごく軽い感じの返事で、“おや?もしかしてプロポーズと気づいてないのか?”と聞いてみたら“え?いまのプロポーズ?”って(苦笑)。指輪とかも用意していなかったので、気づかれなかったという恥ずかしい話でした。」とまたも照れくさそうに語り、会場は笑いに包まれていた。

続いて、横浜演じる「塁」の名前が日本人NBAプレイヤーの八村塁からとられていることは副音声上映で明かされていたが、吉高さんの「明香里」という名前の由来を聞かれると「(明香里の)明るいキャラクターを名前からも出したくて、“あかり”にしたんですが、そこに“匂い”という要素――目が見えない分、匂いも感じ取ろうとしているというのを文字でも出したかった。」と明かす。

また、”映画のタイトルバックが出てくるタイミングがなぜ、あのタイミングなのか?”かなりマニアックな質問も。三木は「塁がどこで明香里に惚れたか?という問題で、みなさん、いろいろ推察されていますが個人的にはあの瞬間、タイトルが出る直前だと思ってます。相手が盲目だとわかってて、自分の視線を気にしないとわかっていても、見つめ合って目が合った時に射抜かれた感じ――特に流星くんの表情がすごくよくて、タイトルのポイントはここだなと編集後の段階で思いました。」とその意図を明かす。ちなみにこのシーンの背景が細かい星空のような画になっている点についても、「点字をイメージしています」と細部に至るまでの細かい“仕掛け”を説明した。

また、原案となった韓国映画「ただ君だけ」が「愛してる」というセリフで終わっているのをあえて、今回の映画では変更した理由を問われると「脚本づくりで悩んだのですが、韓国語の「サランヘヨ」(※「愛している」の意だが、恋人以外にも日常的に使われる)の「愛している」とはニュアンスがだいぶ違うので、それこそ昔「月がきれいですね」という言葉で「I love you」を表現したように、直接的じゃない愛情表現で終わらせたくて、最後にひねり出しました。」と説明した。

横浜のキックボクシングのアクションが光る同作だが“監督自身がしびれた格闘シーンは?”という質問には、格闘ファンとしての血が騒ぐのか、興奮気味に「マニアックですが、塁がハイキックを2連発するところ。普通の格闘家でも、軸がぶれてしまうところで、あんなきれいなハイキックを2連発!格闘ファンとしてはアガるところです!」と熱く解説してくれた。

30分ほどのティーチインで怒涛のような質問攻めに遭った三木だが、あっという間に終了。最後に、「本当にみなさんの応援のおかげで、新作が次々と公開される中、こうして満席にしていただいています。」と改めてファンの支えへの感謝を口にし、会場は温かい拍手に包まれた。

映画『きみの瞳(め)が問いかけている』は、大ヒット上映中!
ぜひ劇場でお楽しみください。

■公式サイト
https://gaga.ne.jp/kiminome/
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プロフィールPROFILE

PROFILE

 
1974年8月29日生まれ。徳島県出身。映画監督。
早稲田大学第一文学部卒。

大学在学中、自主映画『青空』で早稲田インディーズフィルムフェスティバル/グランプリを受賞。
卒業後、多数のミュージックビデオを監督し、MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2005/最優秀ビデオ賞、SPACE SHOWER Music Video Awards 2005/BEST POP VIDEOなどを受賞。以降、ショートムービー、ドラマ、CM等、活動を広げる。
JUJU feat. Spontania『素直になれたら』のプロモーションの一環として制作した世界初のペアモバイルムービーでカンヌ国際広告祭2009/メディア部門金賞などを受賞。
2010年、映画『ソラニン』で長編監督デビュー。
長編2作目となる映画『僕等がいた』(2012)が、邦画初の前・後篇2部作連続公開。
その他の長編作品として『陽だまりの彼女』(2013)、『ホットロード』(2014)、『アオハライド』(2014)、『くちびるに歌を』(2015)、『青空エール』(2016)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(2016)、『先生! 、、、好きになってもいいですか?』(2017)、『坂道のアポロン』(2018)、『フォルトゥナの瞳』(2019)などがある。

【Movie】
◆『夏への扉』(2021年公開)
◆『きみの瞳(め)が問いかけている』(2020年10月23日(金)公開)
◆『思い、思われ、ふり、ふられ』(2020年8月14日(金)公開)
◆『フォルトゥナの瞳』(2019)
◆『坂道のアポロン』(2018)
◆『先生! 、、、好きになってもいいですか?』(2017)
◆『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(2016)
◆『青空エール』(2016)
◆『くちびるに歌を』(2015)
◆『アオハライド』(2014)
◆『ホットロード』(2014)
◆『陽だまりの彼女』(2013)
◆『僕等がいた』後篇 (2012)
◆『僕等がいた』前篇 (2012)
◆『管制塔』(2011)
◆『ソラニン』(2010)

【TVCM・広告ムービー】
◆資生堂ベネフィーク「リセットタイムのスキンケア」(2018)
◆資生堂マシェリ×Nissy「永遠という名の花」(2017)
◆パナホームTVCM(2013)
◆MIZUNO RUNNING TVCM(2012、2013)
◆資生堂マキアージュ TVCM & Short Movie(2010)
◆株式会社ワオ・コーポレーション 個別指導Axis TVCM(2009)
◆大塚ベバレジ微炭酸ビタミン飲料 MATCH TVCM(2005)

【Drama】
◆WOWOW 連続ドラマW「闇の伴走者~編集長の条件」全5話(2018)
◆WOWOW 連続ドラマW「闇の伴走者」全5話(2015)
◆TBS ドラマNEO『イロドリヒムラ』 第4話「海辺の犬」(2012)
◆MBS・TBS「ドラゴン青年団」STAGE1~3(2012)
◆WOWOW ミッドナイトドラマ/藤子・F・不二雄のパラレル・スペース「あいつのタイムマシン」(2008)

【Short Movie】
◆「それでもなおできることのすべてを君に」×back number(2015)
◆「空色物語」全4編「虹とシマウマ」「ニケとかたつむり」「アリと恋文」「王様と羊」(2012)
◆LISMO! オリジナルドラマシリーズHappy! School Days! 「Hello Goodbye」(2010)
◆JUJU feat. Spontania「素直になれたら」モバイルムービー(2008)
◆「優しい赤」×福原美穂(2008)
◆pieces of love vol.2「It’s so quiet.」(2008)

【Music Video】
◆いきものがかり「花は桜 君は美し」「プラネタリウム」「YELL」「キミがいる」「風が吹いている」「笑顔」
◆FUNKY MONKEY BABYS「Lovin’ Life」「もう君がいない」「ヒーロー」「あとひとつ」「サヨナラじゃない」
◆YUI「LIFE」「Rolling star」「CHE.R.RY」「LOVE&TRUTH」「fight」
◆ORANGE RANGE「ロコローション」「花」「*~アスタリスク~」「SAYONARA」
◆木村カエラ「happiness!!」「L.drunk」「You bet!!」
◆ASIAN KUNG-FU GENERATION「ソラニン」「マジックディスク」
◆mihimaruGT「かけがえのない詩」「Future Language」
◆UVERworld「Colors of the Heart」「君の好きなうた」「SHAMROCK」「恋いしくて」
◆K「over...」「抱きしめたい」「Only Human」「ファースト・クリスマス」
◆遊助「ひまわり」
◆supercell「さよならメモリーズ」
◆平井堅「アイシテル」
◆柴咲コウ「ホントだよ」
◆清水翔太「君が好き」
◆Galileo Galilei「管制塔(acoustic)」
◆Aimer「Re:pray」「花の唄」「I beg you」
◆back number「手紙」
◆Nissy「花cherie」
他、250作品以上を制作。

【Live DVD】
◆Every Little Thing
◆ORANGE RANGE
◆FUNKY MONKEY BABYS


【Others】
◆リレー空想映画『もう一度逢えたら必ず』(2020年6月25日発売)
◆リレー空想映画『嘘とマーガレット』(2020年6月18日発売)
◆月刊タウン情報トクシマ「三木孝浩の歩き方~あの頃、僕らは映画と出会った~」コラム連載(2016年12月号~2017年11月号)

【Award】
◆早稲田インディーズフィルムフェスティバル/グランプリ(映画『青空』)
◆SPACE SHOWER Music Video Awards 2005/BEST POP VIDEO(ORANGE RANGE「ロコローション」)
◆MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2005/最優秀ビデオ賞(ORANGE RANGE「花」)
◆カンヌ国際広告祭2009 メディア部門金賞/サイバー部門銅賞(JUJU feat. Spontania「素直になれたら」モバイルムービー)
◆広告電通賞2009/クロスメディア・モバイル他部門最優秀賞(JUJU feat. Spontania「素直になれたら」モバイルムービー)

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